①BSL-4施設に関連した例
 これまでに、6件の研究者による針刺し事故(イギリス、旧ソ連(2例)、アメリカ、ロシア、ドイツ)、2件の病原体を含む検体が通常とは異なるルートで搬出された事例、および1件のBSL-4施設稼動前の検体の保管方法の不備が報告されています。
いずれの場合も、病原体の外部への漏洩や研究者以外への感染が生じる事態には至っておりません。

②BSL-4施設以外に関連する例
 冷戦下の旧ソ連において、BSL-3相当の細菌兵器工場で培養された炭疽菌(BSL-3病原体)がフィルターの装着忘れが原因で施設外に漏出し、地域住民が亡くなった事例が、度々事故例として取り上げられます。現在の施設では、フィルターの不具合等を検知する仕組みの導入等が進められており、同様の事故は起こりえないと考えられます。また、炭疽菌は熱や乾燥に最も強い細菌の一つですが、BSL-4施設で取り扱われるウイルスは自然環境下で簡単に不活化されてしまう病原体です。

 その他の事例で、施設外に病原体が漏出し地域に被害を及ぼしたものは報告されていません。
これらの事例を教訓として、リスクはゼロではないという考え方に立ち、様々な事故の可能性を想定して対応策を講じることとしております。