長崎大学の感染症研究拠点の中核となる BSL-4施設の基本構想の概要

                                 平成29(2017)年9月6日

○ 本学の使命

 本学は、厳格な管理の下で世界最高水準の安全性を確保しつつ、地域社会との共生を図りながら、BSL-4施設の整備や運営に取り組むことにより、研究や人材育成に関して世界を牽引する成果を創出することを使命とする。

○ 施設に求められる機能・性能

①  病原体の周辺環境への漏出を防ぎ、作業者の感染リスクを排除するための封じ込め構造と管理・監視システムを備えた最高度の安全対策を有する施設

②  BSL-4病原体及びそれらによる感染症に関する研究において世界を牽引するとともに、我が国感染症対策に資する研究成果の創出及び人材育成を可能とする施設

○ BSL-4施設の安全確保の基本的考え方

① 実験者は陽圧防護服を着用し、各実験室は高度な気密性能を持たせるほか、万が一の場合の病原体の外部への漏洩を防ぐために、実験室では内向きの気流をつくるなど、幾重もの封じ込めを行う。

②  大規模な自然災害、火災、停電等の想定されるリスクに対して、施設の封じ込めを確実なものとするための対策を講じる。

③  特定の人間以外がBSL-4実験室エリアには近づけないよう、施設の管理・運用に合わせたエリア区分・セキュリティレベル及びエリア毎の利用者のアクセス権限・生体認証等の管理方法を設定する。

○ BSL-4施設の管理運営体制

① 国、地方公共団体、国内外研究機関及び地域との緊密な連携を通じて、施設を用いた感染症研究成果を創出し社会に還元するため、長崎大学に「感染症共同研究拠点」(以下「拠点」という。)を設置する。

②  施設における安全管理を強化するため、拠点から独立した立場から施設の安全管理の監査を行う「バイオセーフティ管理監(仮称)」を任命する。

③  作業者の適正審査や実験計画の事前審査を行うため、学内外の有識者で構成される「研究・施設利用審査委員会(仮称)」を設置する。

○ 地域社会との共生

① BSL-4施設の設置・運営にあたっては、地域との信頼関係の構築を通じた地域社会との共生が図られるよう、十分な透明性の確保と、説明責任を果たすとともに、積極的な広報に努める。

②  地域連絡協議会、住民説明会、シンポジウム等の場を活用して双方向のコミュニケーションを図りつつ地域社会の声を施設の設置・運用に反映するとともに、インターネットやフリーダイヤルを活用した情報提供、意見聴取の場を整備する。

○ 施設からの波及効果

① 世界的な感染症研究拠点の整備による地域への高水準の医療・人材の提供、研究都市としての長崎市の知名度の向上、これらを通じた地域の活性化への貢献等が期待される。

②  感染症研究における世界をリードする研究成果の創出、優秀な人材育成の推進、病原体研究や動物実験施設における安全管理の向上、一類感染症の迅速な診断及び予防対策の構築、新たな生命現象の発見等による我が国全体への波及効果が期待される。

 

基本構想は、BSL-4施設整備についての基本的な方針を示したものであり、今後は本構想を基に、詳細設計、安全管理のためのマニュアル等の整備を行う。

 


※「基本構想」とその概要は、下記のリンクからダウンロードできます。

「基本構想」[pdf 2.3MB]

「基本構想の概要版」 [pdf 180KB]