発表論文：Ubiquitin accumulation induced by the finger and palm sub-domains of NS5 modulates the replication of West Nile virus 日本語解説
蓑毛 悦子＜TITLE＞
Ubiquitin accumulation induced by the finger and palm sub-domains of NS5 modulates the replication of West Nile virus
Virology. 2023 Oct 12:588:109902. doi: 10.1016/j.virol.2023.109902. Online ahead of print.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37856911/
ヒトや動物に脳炎を起こすウエストナイルウイルス（WNV）は、遺伝学的に分類された系統間で脳炎病態の誘導能が異なります。これまでにWNVの感染によるユビキチンの細胞内蓄積が、脳炎病態の形成に関連することが示唆されています。本研究では、WNVの系統間におけるユビキチンの蓄積の違いと、蓄積による脳炎病態形成との関連を解析しました。ユビキチンの細胞内蓄積は、WNVのNS5タンパク質のFinger and Palm sub-domainの系統間の差によって異なり、WNVの増殖およびマウスの脳炎病態の誘導に重要であることが明らかになりました。
本研究は、共同利用・共同研究拠点「新興感染症制御研究拠点」共同研究課題として、北海道大学大学院獣医学研究院の小林進太郎准教授が、長崎大学高度感染症研究センター・ウイルス生態研究分野の好井健太朗と実施した共同研究になります。
